
”仕組み”を活用し、最小限のコストで確実なトレーサビリティを実現する
『製品トレーサビリティ』とは、
英語のtrace(追跡)と、ability(できること)を組み合わせた言葉で、「追跡可能性」「生産履歴追跡」などと訳されます。 製造業においては、原材料調達・部品調達から加工、組立、流通、販売の各段階において、製造者・仕入先・販売元などを記録保管し、 私たちが手にする製造物の製造履歴を追跡できるようにすることが目的となります。(コベルコシステム株式会社様ホームページより引用)『手書きのチェックシート』は、諸悪の根源
弊社では、生産する全ての製品に対して『工程管理システム』を用いた『内部トレーサビリティ』を実装しています。 そのためには、作業状況の記録と、製造時の測定データや実力値を記録する必要がありますが、従来はチェックシートを用いて運用しておりました。これらの取得した情報は、最終検査員が全ての項目に必要なデータが記載されているかをチェックし、漏れがあれば不良として処理します。
また、チェックシートには記載されていても、もしかすると「しきい値」がオーバーしている可能性もあります。
本来は最終検査員がチェックシートの内容も確認すべきですが、現実的にすべてのデータを詳細に調べることはできません。
そのため、「しきい値」を超えたユニットが次工程に流れてしまう危険性を抱えておりました。
今回、システム構築にあたって、対象のユニットに「測定項目」と「しきい値」を設定しておき、正しい値でのみ登録できるようにしました。
さらに、測定未登録の場合は作業完了として登録できないようにし、不適合品を次工程に流さない「仕組み」をつくることができました。